一日の流れ
特許庁先行技術調査の検索者のある一日をご紹介します。
検索者の仕事は基本的に個人で完結する業務ということもあり、
また、在宅ワークも導入されているため、
自身の都合に合わせて出退勤の時間や働き方をフレキシブルに設定することができます。
出社したらまずは自分のデスクでメールをチェックし、
審査官からの対話日程の変更依頼や、指導者からの業務指示がないか確認します。
昨日検索報告書を提出し、1件の検索が完了したため、今日は次の案件の発明の理解からスタート。
明細書を丁寧に読み込み、発明の把握をします。
発明を把握する際には、モニターを使用し、明細書に電子書込みを行いながら進めます。
検索を行える技術分野の資格取得して検索者として業務をしていくものの、
ひとつの技術分野でもその範囲はとても広いため、技術的専門性が高く理解が困難なケースもあります。
そのような場合は、その分野に詳しい同僚に専門技術について説明してもらうことで発明の理解を深めます。
社内には100名近い検索者が在籍しており、社内の横の風通しが良いため、
気軽に聞くことができる環境です。
ランチはオフィスのあるアークヒルズ1Fのスーパー成城石井で済ますことが多いです。
ビル内にはおいしくおしゃれなレストランが多く、ここでたまに食べる外食も楽しみの一つです。
昼食後は気分転換に、カラヤン広場などオフィス周辺を散策し、リフレッシュをすることも。
春はスペイン坂の桜が壮観です。
午前中に行った発明の把握に関し、少し理解が不安なところや、
次の作業となる検索の戦略についても悩ましい部分があったため指導者に相談。
ほとんどの案件は自分ひとりで進められますが、
不安な箇所がある場合もはいつでも指導者に相談できる環境のため、安心して業務を行えます。
指導者からお墨付きをもらったので、自信をもって次の検索作業に取り組みます。
特許庁提供の検索専用ソフトウェアと2台の大型モニタを使って、
午前中に把握した検索対象発明と同一の技術が存在するかを調べます。
戦略的に検索を行うことで、目的の技術を探し出していきます。
戦略がピタリとはまって探していた技術を発見したときは、何とも言えない快感があります。
これがあるから検索者はやめられないな、と思う瞬間です。
明日は午前中に特許庁審査官への検索結果報告(対話)があるので、スムーズに説明できるよう、
先日調査および作成した資料を読み直します。
実際の説明をシミュレーションしながら自分の行った検索結果を振り返る作業です。
対話にて、審査官から「良い検索をありがとうございます」と言ってもらえるよう、
わかりやすい説明を心掛けます。
これもこの仕事で充実感を感じられる瞬間だと思います。
検索作業の遅れがなく、対話のスケジュールにもイレギュラーがなければ、定時で終業。
オフィスは19:30が最終退社時間なので、遅くなっても次の日に響くこともありません。
この日は、クリスマスが近いということもあり、
最寄り駅である六本木一丁目駅のお店はとってもいい雰囲気でした。